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カレン・リード被告に無罪判決:全米が注目の裁判で

カレン・リード被告に無罪判決:全米が注目の裁判で

マサチューセッツ州殺人裁判で無罪判決 2025年6月18日、全米が注目していたマサチューセッツ州殺人裁判のカレン・リード被告に無罪が言い渡されました。この衝撃的な判決が発表されると、裁判所の外にいたピンク色を纏ったリードさんの約1000人にのぼる支援者からは、悲鳴の様な歓声が沸き起こりました。 最初の裁判では、陪審員の意見が大きく割れ、膠着状態となった結果、最終的には「誤審」となっていました。この度の裁判はその再審でしたが、陪審員は、リードさんの第2級殺人を含む、三つの罪状のすべての主な訴因に関して無罪としました。 3つの訴因とは リードさんが起訴されていた3つの訴因とは以下のものです。 1. 第2級殺人:故意性が含まれる重大な犯罪。 2. 自動車運転での過失致死:自動車の運転での不注意によって、人命を危険に晒した結果、死亡に至らしめた罪。 3. 死亡事故現場からの立ち去り:死亡事故現場に居合わせたにもかかわらず、その責任を放棄した行為。 陪審員の判断 陪審員は、これらの訴因に関して合理的な疑いを持ち、無罪と判断し、飲酒運転のみを有罪としました。この無罪
内藤 誠之
カレン・リード事件:メディアでの注目と裁判の複雑さ

カレン・リード事件:メディアでの注目と裁判の複雑さ

マサチューセッツ州の殺人裁判の最終弁論が行われる 2025年6月13日、2024年から約1年かけて法廷で争われてきたカレン・リード事件の2度目の裁判の最終弁論が行われ、陪審員の審議がはじまりました。この裁判は、カレン・リード被告がボーイフレンドでボストン警察のジョン・オキーフ氏をSUVで殺害したとして、第2級殺人の罪で起訴され、その真偽が争われてきたものです。リード被告の弁護団は一貫して無罪を主張しており、リード被告は現在保釈中です。 事件の概要 2022年1月28日の夜、リード被告はオキーフ氏と彼の友人の警察官たちとバーで時間を過ごした後、レクサスにオキーフ氏を乗せ、ボストン警察のブライアン・アルバート氏の家まで運転しました。29日深夜、リード被告はオキーフ氏が家に帰らず、携帯電話にも出なかったため、オキーフ氏の友人らと探しに行ったところ、オキーフ氏がアルバート氏の家の外の雪の中で倒れて死亡しているのを発見しました。警察は検死の結果、オキーフ氏の死因は頭部の鈍的衝撃による損傷と低体温症と裁定しました。 裁判の流れと争点 異なる双方の主張 裁判では、検察はリー
内藤 誠之
キルマー・アブレゴ・ガルシア氏が帰国:直面する法廷の行方

キルマー・アブレゴ・ガルシア氏が帰国:直面する法廷の行方

トランプ政権によってエルサルバドルへ強制送還されていたキルマー・アブレゴ・ガルシア氏が先週、テネシー州で不法移民の輸送と共謀罪で起訴された事を受け、米国に帰国しました。このニュースの第一報はABCニュースが報じています。 検察によると、アブレゴ・ガルシア氏は2022年にテネシー州で交通違反を理由に停車させられた際、不法移民を含む9人の男性をSUVに乗せて運転していたとされています。乗車していた男性たちは全員身分証明書を所持しておらず、この状況がさらなる調査を引き起こしました。その結果、彼は不法移民の輸送と共謀の2つの重罪に関与したとして起訴されました。これらの容疑は同州ナッシュビルの連邦大陪審によって秘密裏に審査され、6月6日(金)に起訴状が公表されました。 ナッシュビル連邦大陪審の検察官はアブレゴ・ガルシア氏が終身刑に近い処罰を受ける可能性があり、人身売買や児童虐待の容疑がある事、MS-13ギャングのメンバーである事を示唆しています。パム・ボンディ司法長官は記者会見でアブレゴ・ガルシア氏の本業は板金工ではなく、不法移民の密輸だったと主張しました。アブレゴ・ガルシア氏の弁護
内藤 誠之
トランプ政権の移民政策とアメリカの分断:キルマー・アブレゴ・ガルシア問題の教訓

トランプ政権の移民政策とアメリカの分断:キルマー・アブレゴ・ガルシア問題の教訓

トランプ大統領、ICEによる送還を擁護 トランプ大統領の主張 2025年4月18日、トランプ大統領は、エルサルバドルの刑務所に送還されたキルマー・アルマンド・アブレゴ・ガルシア氏(29)が国際テロ組織MS-13(マラ・サルバトルチャ)のメンバーであると主張しましたが、その証拠の信憑性については議論が続いています。 ギャングのメンバーであるという証拠とは トランプ大統領は、アブレゴ・ガルシア氏がMS-13ギャングのメンバーであると主張しています。その根拠として、アブレゴ・ガルシア氏がシカゴ・ブルズのキャップを被っている事、アブレゴ・ガルシア氏の左拳のタトゥーが「M」「S」「1」「3」を意味していると解釈できる事、体のタトゥーにMS-13ギャング特有の「見ざる、聞かざる、言わざる」の三猿を象徴する図案や「チェケオ」という上位階級または新人を表す図案が含まれている事を挙げています。一方、シカゴ・ブルズのキャップはファッションアイテムでもあり、またタトゥー表現は自由な自己表現でもあるため、ギャングとの直接的な関係を示すものではないとの見方もあります。 帰還
内藤 誠之
ゼレンスキーはアメリカというパトロンに忠誠を尽くし、EUに恋します

ゼレンスキーはアメリカというパトロンに忠誠を尽くし、EUに恋します

ゼレンスキー氏、コロモイスキー氏の拘留を指示 2023年9月1日、ゼレンスキー氏は遂にウクライナの大富豪で政治家でもある、イーホル・コロモイスキー氏の自宅や企業などを家宅捜索し、2日にはコロモイスキー氏に2か月間の勾留を命じました。 これは政治的パフォーマンスでしょうか?そうではなさそうです。ゼレンスキー氏は以前から取り組んできたウクライナの汚職の駆逐に全くもって本気であり、とうとう本丸に乗り込んだと言えそうです。バイデン大統領の前のパトロン(資金援助者)であり、大統領になれた最大の支援者を逮捕することは恩義に反することですが、ゼレンスキー氏が民主主義の勝利とEU加盟という大儀を成し遂げるためには手段を択ばないとも言えます。 イーホル・コロモイスキー氏 ウクライナで最も裕福なオリガルヒの一人、資産額13億6千ドル(2015年調査)                                                 ユダヤ人、ウクライナ・イスラエル・キプロスの三重国籍(ウクライナでは二重国籍ですら禁止) 2014年~2015年:ドニプロペトロウシク州知事:
内藤 誠之