トランプ政権は予測不能ですが、明白なこともあります

ドナルド・トランプ大統領就任
1月20日ドナルド・トランプ氏が大統領に就任、歴史的なカムバックを果たしました。就任式はミシェル・オバマ氏など欠席がありましたが、屋内で行われたこともあり、懸念されていた騒動もなく(演奏の小トラブルを除き)無事政権移行が行われ、全世界の人々がひとまずは安心したのではないでしょうか?
トランプ大統領二度目の就任式
キャリー・アンダーウッドは演奏の不具合のためアカペラで歌う
予測不能なトランプ政策
昨年、トランプ氏が勝利した時、関税やFRBの金利政策の懸念から世界各国がトランプ対策に慌てふためきました。事実、トランプ大統領は就任と同時に前政権の政策を180度方向転換するような政策を次々と発表し、数多くの大統領令に署名を続けています。世界各国へ影響としては、トランプ流の関税戦略(カナダ)領土占有権の主張(グリーンランド、パナマ運河)等ですが、ガザ停戦という朗報もありました。トランプ大統領が次にどんな政策を繰り出すかは予測不能で各国戦々恐々としていますが、その中ではっきりと示した方針もありました。
トランプ大統領とジェンダー
性別に関する大統領令
トランプ大統領は性別を男性と女性の二つのみとする大統領令に署名しました。これは前政権をジェンダー過激主義と見なし、トランスジェンダーの権利を制限するもので、DEI政策の否定でもあります。トランプ大統領は、この政策を「女性の権利を守るための措置」と主張しています。
アメリカ国内の反応
インディペンデント・ウィメンズ・フォーラムのベス・パルラト上級法律顧問は、この大統領令を「性別が二元的であり、女性が男性とは生物学的に異なるという真実の勝利」と評価しています。

一方、LGBTQ+の権利擁護を訴える団体は、この大統領令が「性的少数者らに害を及ぼす」として法廷闘争に発展する可能性を示唆しています。
トランプ大統領とTikTok
TikTok BANと即時復活
TikTokの米国でのサービスは、2025年1月18日夜から約12時間停止されましたが、トランプ大統領が規制を猶予する大統領令を出すと表明、サービスが復旧しTikTokに「忍耐と支援に感謝します。トランプ大統領の尽力の結果、TikTokは米国に戻ってきました!」という通知が流れました。
米国の利用者
TikTokは1億7000万人の米国人に利用されていますが、利用者の中にはニュースや娯楽の情報を得るだけでなく、TikTokで生計を立てている人も存在します。TikTokの復旧はこれらの人々に朗報であり、アメリカ合衆国憲法修正第1条で保障された言論の自由を担保するものでもあります。
TikTok規制猶予の大統領令
就任後、トランプ大統領はTikTokに対する規制を緩和する大統領令に署名し、TikTokの米国でのサービス停止を75日間猶予することを決定しました。これはバイデン政権の「外国の敵対者による支配からアメリカ人を保護する申請法」によるTikTokの禁止措置を一時的に解除するものです。
トランプ大統領、主張を変える
トランプ大統領は前政権が主張する中国政府のスパイリスクに一旦同意していましたが、選挙戦を通じてTikTokを利用する効果を実感する中で考えを変えたようです。現在、トランプ大統領はTikTokの国家安全保障上のリスクについて懐疑的な見方をしており「そんなに深刻だろうか」と主張しています。
残される懸念
トランプ大統領はTikTokについて長期スパンで解決策を模索していますが、そもそもTikTok規制猶予の大統領令が果たして大統領就任前に決定済みの制度に対して効力があるかどうかは法的論争が生じるだろうと言われており、TikTok継続の先行きは不透明なままです。
Saturday Night Live
これらジェンダー政策とTikTokに対する対応を含め、トランプ大統領の大統領令がどこまで通用するのか、今後の政権運営が注目ですね😊
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